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2015.05/26 生命保険

生命保険の担当者が生命保険の組み直しを提案してきた。組み直すと支払額が減り有利になるという。そこで言われるがまま変更したのだが、考え方により損をしていることもわかった。これは以前にも書いた問題解決と同じで、システムをどのようにとらえるのか、というところからくる。

 

すなわち生命保険とは入力(I/P)としてのお金があり、出力(O/P)として保証が得られる仕組みだ。保証内容が変わるとI/Pも変化するが、生命保険会社は、保証内容を工夫し「I/PよりもO/Pが他社よりも大きく見える」魅力的な商品を企画する。

 

保険商品を購入する、すなわちシステムをどのようにとらえるのかは自己責任であり、生命保険の担当者に責任は無い。また、「死んだときがO/Pの最大値になっている生命保険」というものをどのように考えるのかという複雑な問題がある。

 

バブルがはじけたときに、生命保険業界はその影響を受け、一部で再編や株式会社化が行われた。また、生命保険の見直しを新聞や週刊誌は書き立てた。すなわちバブル経済では、生命保険の保証内容もバブルだったのだ。

 

そして新聞や週刊誌が書き立てたのは、生命保険の保証内容が実現されない場合もでてくるので、家計への負担も考え適切な保険に切り替えるように書いていた。これは主に保険の配当金が減額される点を指摘していた。

 

換言すると、バブル期には銀行にお金を預けるよりは生命保険が有利だ、という社会の雰囲気ができていたことに対し注意を喚起したものだった。今時このような説明をする保険の担当者がいたら注意する必要がある。生命保険と貯金は別物である。

 

当時、生命保険だけでも10万円近くの支払いをして家計が圧迫されてきたので早速見直しを行った。生命保険が膨らんだのは、姉が生命保険の勧誘員であり、言われるがまま生命保険に加入していたからだ。

 

バブル期には、貯蓄型の生命保険は銀行よりも有利な配当をつけており、お得に見えた。しかし、生命保険の組み直しを行ったときに知ったのだが、特約事項でその有利な配当が幻になる可能性が説明されている。新聞や週刊誌が見直しを煽った理由の一つである。

 

当時、生命保険関係の支出を半分に減らしたが、そのとき65歳までの保証内容を最大にするという方針を明確にしていた。今回まだ65歳前だが、保証内容を減らすと毎月の支払額が下がると言うので生命保険をすべて整理し一つにまとめた。

 

20年ほど前は明確な方針を立てて生命保険を整理したのだが、今回は単純に支払金額や医療の保証関係に着目し、何となく変更してしまった。確かに保険の担当者が言うようにお得な内容だった。但し、変更前に比較すると、65歳までに死んだ場合には大損をする内容である。

 

生命保険というシステムは、死んだ場合の保証が掛けた金額以上になるので、基本は掛け捨てにならなければ保険会社は倒産するはずである。また加入者数が多くなるほど保険会社が有利となる。保険会社は集めたお金を投資に回し、その運用で利益を出す仕組みだ。

 

バブル期から継続して掛けてきた保険の保証内容は、まさにバブルだった。65歳までに死亡したときには、掛け金を考慮しても100歳までの収入より多いお金が入ってくる。今回の保険の組み直しで儲けたのは、「今」という時間をとれば、生命保険会社である。「未来」をとると、確かにお得な内容になっている。長生きしよう。

カテゴリー : 一般

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